令和6年1月市長定例記者会見

令和6年の新年を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。本日はお忙しいところ、定例記者会見にご出席いただき、誠にありがとうございます。

まず始めに、元日に発生した令和6年能登半島地震により、亡くなられた方々に心より哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様、避難所等で心細い思いで過ごされている皆様にお見舞い申し上げます。
また、懸命の救急救助、支援活動にあたられている皆様に感謝と敬意を表します。

新年早々、改めて自然の脅威を痛感しておりますが、被災された皆様への救助が少しでも早く進むよう、豊橋市としましても、様々な分野での支援を行っております。
詳細につきましては後ほど説明いたしますが、1日には緊急消防援助隊を、2日には災害派遣医療チーム DMAT(ディーマット)と応急給水隊を派遣するとともに、4日には支援物資の提供もいたしました。
保健師や災害廃棄物の運搬等に必要な車両・職員の派遣依頼もきており、適宜適切に対応してまいります。
また、総務省が愛知県を石川県志賀町(しかまち)の総括支援チームとして選定しましたので、本市も県と連携しながら積極的に支援をしてまいります。
その他にも、被害を受けられた方々への義援金を募るため、市の施設やイベント会場に、順次募金箱を設置しております。
今後も被災地からの要望に迅速に応えられるよう、様々な支援を想定し、現在、体制を整えているところです。

さて、昨年を振り返りますと、本市におきましては6月に豪雨災害が起こったり、全国的には円安の進展や、長引く物価高騰などもあり、市民・事業者の皆様にとって、困難の多い1年だったかと思います。
一方で、新型コロナウイルス感染症が5類へ移行し、まちの賑わいや日常生活を取り戻しつつあり、明るい兆しが見えてきたと感じております。

そのような中、昨年12月15日に発表された、日本経済新聞社と日経BP「日経クロスウーマン」が共同で行っている「共働き子育てしやすい街ランキング2023」において、本市は昨年に引き続き、2年連続で全国3位に選ばれました。
市長就任以来、人づくりをまちづくりの土台と位置づけ、「人づくりNo.1 をめざすまちプロジェクト」を立ち上げて、子育て支援や教育の質の確保、手厚い教育体制をつくっていくことに力を注いできました。今回、様々な部局が連携して取り組んできたことが評価され、大変嬉しく思います。今後も、子育てや教育の分野における取組を充実させ、子どもを産み育てたくなるまちづくりを進めることで、多くの方から「選ばれるまち」となるよう、全力を尽くしてまいります。

本年も市民の皆さまの安全・安心な暮らしと、地域の経済を守るため、全力で取り組んでまいりますので、ご理解・ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

お正月らしい、明るい話題につきましてもお話ししたいと思います。
豊橋市の成人式は民法改正に伴い、「二十歳(はたち)の集い(つどい)」としておりますが、今年は1月7日(日)に開催します。
約3,700人の方を対象に、市内の小中学校、地区市民館など46会場で開催いたします。
二十歳という人生の節目を迎えられた皆さんと、ご家族の皆さんに心からお祝いを申しあげます。
 若い皆さんの柔軟で斬新な発想と、若さ溢れるエネルギーが、明るい未来を切り拓いていくことを期待しています。

◆令和6年能登半島地震への支援状況について
先ほどのご挨拶の中でも申し上げましたが、令和6年能登半島地震で被害に遭われた地域に対しまして、本市から様々な分野において支援を行っております。すでに現地へ行き、支援活動に取り組んでいるもの、また、現在日程等の調整をしており、これから派遣するものもあります。
被災地域への支援は、今後、相当長期化すると思いますが、被災された皆さまに寄り添い、救助や生活の再建が少しでも早く進むよう、人的な支援と物的な支援の両面から、できる限りの支援を行ってまいります。

◆「ふるさと納税」による温かいご支援ありがとうございました!
昨年の6月に発生しました台風2号による災害支援、並びに本市が整備を進めております「動物愛護センター」につきまして、ふるさと納税制度を活用した寄附を募集させていただいておりました。
それぞれ年末までの受付となっておりましたが、市内外の大勢の方々から温かいご支援をいただきました。ご寄附をいただきました方々に対し、心からお礼を申し上げます。

災害支援へのご寄附につきましては、寄附件数が183件、総額で3,274,084円となりました。いただいたご寄附につきましては、寄附者のご厚志が直接被災された方々へ届くよう、市民並びに事業者への災害見舞金として活用をさせていただきました。
また、動物愛護センター整備へのご寄附につきましては、寄附件数が445件、総額で12,867,990円となり、目標金額の1,100万円を達成することができました。いただいたご寄附につきましては、一時基金に積み立てたのち、動物用の医療機器や医薬品の購入等に活用させていただく予定です。

◆美術博物館がリニューアルオープンします!
美術博物館は、大規模改修工事のため令和4年6月から
休館していましたが、令和6年3月1日にリニューアルオープンの運びとなりました。
改修工事により、展示室や収蔵庫の温度・湿度を厳密に管理できるようになったほか、照明も一新し、明るさ・色などの細かな調整が可能となり、展示・保存環境が大きく向上しました。
また、エレベーターを新たに設置し、来館者がスムーズに1階と2階を行き来できるようになりました。あわせて、授乳室やキッズスペースも整備しましたので、お子さまと一緒に過ごしていただけます。
リニューアルオープン記念展として、人気の高いフランス絵画を紹介する「ブルターニュの光と風」展を開催します。
また同時開催として、常設展示「とよはしの歴史」もご覧いただきますが、これは本市の歴史、「先史から現代まで」を通史的に概観できる初めての展示となります。
4月7日まで無休で開館しますので、ぜひ多くの皆様にご覧いただきたいと思います。

◆つつじが丘保育園(仮称)の建設工事に着工します!
新吉保育園をつつじが丘校区に移転、新築する「つつじが丘保育園(仮称)」の建設工事に、いよいよ着手しますのでお知らせします。
新しい保育園は「とよはし公共建築 学生チャレンジコンペティション」に全国から応募のあった114組の中から選ばれたアイデアを基に設計された、木をふんだんに使った木造の保育園です。
つつじが丘の地で、木の温もりにあふれ、四季の変化を感じられる、子どもたちの自発性を育む保育環境をカタチにします。
工事中には、建築を学ぶ多くの学生の皆さんに、公共建築工事の施工段階の実務に触れていただく機会として、現場見学会の開催も計画しています。普段は見ることのできない、公共建築の現場を是非体験してください。

◆アグリテックコンテスト最終登壇企業決定
豊橋市がさらに活力あふれるまちになっていくために、新産業の創出、とりわけスタートアップの成長支援に、特に力を入れて取り組んでおります。本日はスタートアップと地元農家・企業との共創により、農業課題の解決と新サービスの創出を目指すプロジェクト、「TOYOHASHI AGRI MEETUP(豊橋アグリミートアップ)アグリテックコンテスト最終登壇企業決定」についてお知らせします。
アグリテックコンテストは、9月の定例記者会見でもお知らせしましたが、豊橋市の農業関係者が抱える課題の解決や改善に向けた取り組みを全国から募るコンテストになります。今回はその結果、昨年度(33社)を大きく上回る52社もの全国のスタートアップの皆様から応募をいただき、書類選考等の結果、ファイナルデモデイへ7社に登壇いただくことになりましたのでお知らせします。当日は、農業関係者が見守る中で、登壇いただくスタートアップの皆様には賞金総額1,000万円を目指し、本市の農業者の課題に対する解決策のプレゼンをしていただきます。
今後は、入賞企業を中心に、本市の農業者との共創による開発プロジェクトを立ち上げて参りますので、その出発点として、マスコミの皆様はもちろん、多くの農業分野のイノベーションに関心の高い方にぜひご参加いただきたいと思います。
今回は、アグリテックコンテストの登壇者が決定したことのお知らせとなります。

◆電動キックボードを使った実証実験を行います
豊橋市では、企業や大学、行政が連携して、まちぐるみでスタートアップ支援に関する様々な取り組みを行っています。このたび、豊橋技術科学大学発ベンチャーである株式会社パワーウェーブの次世代ワイヤレス給電システムを実装した給電ポートと専用の電動キックボードをまちなかに設置し、市民の皆様に電動キックボードでまちなかを回遊してもらう実証実験を行います。
より多くの皆様に利用していただくことで、次世代技術実用化とまちなかの回遊性向上の一助となることを期待しています。また、様々な分野に展開しうる革新的な技術を、豊橋市発で世界に広めていきたいと思います。