「頭悪いね」谷川議員が謝罪も「言いたいこと山ほど」 “派閥の指示”詳細語らず【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月23日)

 自民党派閥の裏金事件で略式起訴された谷川弥一衆院議員(82)が記者会見を開きました。「言いたいことは山ほどある」としながらも、肝心の質問には説明をせず、謝罪の言葉を繰り返しました。
 
■「頭悪いね」と言われた記者から質問も
 
谷川議員
「自身の認識の甘さがあったと深く反省しております。この場を借りて深くおわび申し上げます」
 
 およそ4300万円のキックバックを政治資金収支報告書に記載しなかったとして略式起訴された安倍派の谷川議員が、22日に議員辞職願を提出し、会見を開きました。

谷川議員
「(Q.疑惑が出てから、きょうまで何を考えた?)失敗したよな、まずかったよなと、その一念です。本当に失礼だけど、まあいいや、言わんわ。すみません、俺が悪いんです。もう一切、言いません。言いたいこと、山ほどあるんだけど、言いません」
「(Q.もちろん、その…)私が悪いんです!私が悪いんです!悪いんです!」
 
 谷川議員といえば「まあいいから。その通りって。何を言っても、その通りと。あなたは頭悪いね。言っているじゃないの」という発言が先月ありました。そして、会見では「頭悪いね」と言われた記者からも質問がありました。

谷川議員
「(Q.私に対して『頭悪いね』と発言)本当に深く(おわび)申し上げます。すみませんでした」
「(Q.どのような意図で?)申し訳ありません。配慮が足りなかった。撤回します。すみません」
 
 4300万円の使い道については、次のように述べました。

谷川議員
「(Q.(裏金の)使い道は?)政治活動費です。色んなことをやってきました。詳細について、私の口からは言いませんので、皆さんが調べてくれれば、だいたい分かります」
「(Q.説明しないと有権者に失礼では?)うん、しょうがないですね。失礼と思ったら、思ってください」
「(Q.長崎県民が納得すると思う?)言いません」
 
■“派閥解消”改革案に明記なし 党内から危機感
 
 22日夜まで行われた自民党の政治刷新本部の会議では、「派閥を解散するかどうかについて議論になった」といいます。

麻生派 岩屋毅元防衛大臣(66)
「(他派閥が)解散したことの意味は重たいですよ、これはしっかり受け止める。足並みをそろえる必要があると思います」

茂木派 平口洋衆院議員(75)
「(Q.派閥解消の是非についてどう考える?)そのシステム自体は悪くはないと思う。民主的にやっていると、そうなる。それを一切やめてしまうと、誰が総裁になるんだということにもなりかねない」
 
二階派を退会した 桜田義孝元五輪担当大臣(74) 
「パーティーできなくて、どうやって政治資金集めるかって、そういう議論はないんだよ。(パーティーは)浄財を集めるためにずっとやっていた。本質的な議論しゃべってる人いないよ。だから幹部の人にまとめて言ってください」
「(Q.きょう、発言したんですか?)しないよ。しゃべると、すぐ色々あーだこうだマスコミでたたかれる。私を評価してくれれば、言いますけどね。とにかく私は帰る。政治改革のための地元の会が」
「(Q.何が本当の改革案だと思いますか?)私が総理大臣になることです」
 
 議論された改革案では、派閥の政治資金パーティーや閣僚人事の推薦を禁止し、法令に違反した場合、党が派閥に解散を要求することなどが明記されています。しかし、派閥をすべてなくすかどうかについては示されていません。

無派閥 青山繁晴参院議員(71)
「これは自民党の悪い癖だと思うんだけど、中間とりまとめになってるでしょ。中間だから、論点の整理するだけだと。だから、どうするのかは何度読み返してもないんですよ。総理が決断しなきゃいけないし、ご自身(岸田総理)は派閥の会長辞めて、派閥を解散したんですよね。その政治責任を完結してくださいと言いました。麻生さんがお怒りになったら、ご飯食べてって話じゃないでしょうよ。今まで通用したやり方が今後も通用すると思うことがおかしい。政権失いますよ」
 
 これまでに安倍派、岸田派、二階派は派閥の解散を決定。一方、麻生派は解散しない意向を示していて、茂木派と森山派は世論の動向などを踏まえ判断する方針です。
 
■谷川議員「自らの行動で夢を果たせなかった」
 
 問われる派閥の存在意義。谷川議員の辞職会見でも、「派閥からの指示があったかどうか」が焦点となりました。

谷川議員
「(Q.派閥の指示か?自身の判断か?)それも答えません。私が悪いと言っているんです」
「(Q.自身の判断で不記載にしたのか?)そんなことはない。そんなことはないよ」
「(Q.自身の判断ではない?)結果として、そうなっているんです」
「(Q.派閥の指示があったのは間違いないか?)まあね、まあしょうがないね。あんたが勝手に考えるしかないな。私は結果として不記載であった事実を認めて辞めてきた、それ以上、答えないと言っているんだから」
 
 谷川議員は指示があったことを匂わせましたが、詳細については語りませんでした。パーティー券の販売で多額の金を集めていた理由については「私は力をつけたかった。長崎県が抱えた課題を処理していきたかった。それなら大臣並みの金を集めてやろうと思いました」と述べました。
 
 谷川議員は当選7回のベテランで、「大臣を目指していた」といいます。2016年の国会では質問時間を持て余し、「般若心経というのがあるんです。観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄」と述べる場面がありました。

谷川議員
「般若心経事件というのがあったんだ。いよいよ谷川というのはこれは向かんと、大臣には」
 
 「自らの行動で夢を果たせなかった」と語る谷川議員。

谷川議員
「(Q.谷川さんは略式起訴。派閥の幹部は立件されなかった)思いはあるけど、言いません」
「(Q.派閥の力はどのように感じた?)それも答えません。まあ大臣になれなかったから、大事にされてないんだよ。あんまり」
 
 1時間半に及んだ会見の最後に、こんな本音がこぼれました。
 
谷川議員
「政治家として論客であることと集金力あることが一つの力と錯覚してた。大きな過ちだった。それより力のある人にごますった方が良かった。そんなことせんで、最大の失敗だ。間違ったな」
「(Q.政治にはお金がかかる?)ねえ。考えて、あなた」
 
(「グッド!モーニング」2024年1月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp